〈クラレポバール®〉を用いた梱包用緩衝材
近年、環境意識の高まりに伴い、包装業界では包装材をより持続可能な素材へ置き換えるトレンドが広がっています。〈クラレポバール®〉を用いた梱包用緩衝材は、サステナブルなクッション材として注目されています。
〈クラレポバール®〉は、水溶液中で本質的に生分解性を持つ数少ない樹脂の1つとして知られており、堆肥化可能(コンポスタブル)な素材の材料として活用可能です。また、幅広い銘柄でBPI認証を取得しています。
本質的生分解性を持つ〈クラレポバール®〉を用いた梱包用緩衝材:7つの特長
1. BPI認証取得の〈クラレポバール®〉
当社が選定した〈クラレポバール®〉の銘柄は、北米地域におけるBPI認証を取得しています。これらの銘柄は、第三者機関による厳格な検証プロセスを経て、ASTM D6400規格に準拠していることが認定された銘柄です。堆肥化設備において適切に分解され、堆肥化可能な製品の材料として活用可能な素材であることが証明されています。
2. 理想的な発泡体を実現
生分解性でんぷん(スターチ)だけで実用的な発泡体を形成することは難しいですが、〈クラレポバール®〉を30%添加することで、理想的な発泡体が得られます。この技術により、発泡体に優れたクッション性と保護性能を付与でき、輸送中の製品の安全性を確保できます。さらに、〈クラレポバール®〉を添加すると、でんぷんのみ使用時と比較して、発泡体の構造が規則的になり、発泡倍率が大幅に向上し(図1参照)、発泡体の生産性と品質が向上して、信頼性の高い梱包材の製造が可能となります。
3. でんぷんのみ使用時の1/4の軽さ、強靭な梱包用緩衝材
〈クラレポバール®〉を用いた緩衝材は、でんぷんのみ使用の発泡体に比べて1/4の軽さを誇りながら、非常に強靭です。これにより、輸送コストの削減と優れた保護性能を両立します。軽量であるため、取り扱いが容易であり、作業効率の向上にも寄与します。また、強靭な構造により、長期間の使用にも耐える耐久性を持っています。
4. でんぷん単体比2倍の高い復元力、“しなやかさ”を付与
| 条件 | 密度 | 復元率* |
| - | kg/m³ | % |
| でんぷんのみ | 91 | 6 |
| でんぷん + PVOH樹脂 | 17 | 52 |
*圧縮エネルギー基準([圧縮2回目の圧縮エネルギー] / [圧縮1回目の圧縮エネルギー])
絶乾状態で測定
図2.でんぷんベースの緩衝材における発泡体の復元力
6. 多様な用途に対応
その優れた特性により、さまざまな製品の梱包に適しています。電子機器、ガラス製品、精密機器など、幅広い分野での使用が可能であり、製品の安全な輸送をサポートします。
7. 〈クラレポバール®〉とマイクロプラスチック規制
EU規制No.2023/2055 Appendix 16※に基づいて当社で調査したところ、でんぷんベースの緩衝材用によく使用される〈クラレポバール®〉の部分けん化銘柄は、合成ポリマー微粒子(マイクロプラスチック)の定義から除外されることが確認されています。
※合成ポリマー微粒子の定義から除外される溶解性基準: OECD 105/120に基づいて溶解度2g/L以上を示す
クラレは、より良い社会を実現すべく、各国の環境規制を遵守し、持続可能な素材の開発に取り組んでいます。また、〈クラレポバール®〉の厳選された製品ポートフォリオを通じて、この目標の実現に貢献していきます。